まちづくり推進機構岡山でのインターンシップの活動について紹介します。
9月3日、西粟倉村大茅地区へ行きました。
岡山市街から車で約2時間半。訪れた大茅地区は、まさに秋の風景が広がる素敵な場所でした。周囲には黄金色の稲が一面に広がり、秋の訪れを感じることができました。
9月ということで、芝桜はまだ開花していなかったものの、公園は青々とした緑に包まれ、整備も行き届いていて、散歩するだけでも癒される空間でした。
到着してすぐに、地域の方々が準備してくださったお食事をいただくことに。
新米で作った塩おにぎり、栗ご飯、みょうがのお漬物、筍や鶏肉をふんだんに使った煮物、そして立派な焼き鯖やお味噌汁、さらにはメロンまで!豪華なラインナップに驚かされました。どれもとても美味しかったのですが特に煮物は優しい味付けで、身体に染み渡る美味しさでした。
窓から見える絶景を眺めながら、地元の美味しい食材をいただく時間は、まさに至福のひとときでした。また、村は鳥取県に隣接しているため、鳥取県の郷土料理である「あごちくわ」や「とうふちくわ」もメニューに含まれており、地理的な繋がりを感じられたのも興味深かったです。食事中には、近年ではあまり見かけなくなったオニヤンマもやってきて観察できたことは、個人的に嬉しい出来事でした。
大茅地区では、2015年から芝桜の植栽を始め、9年経った現在では、200人の小さな集落に6,000人もの観光客が訪れるようになったとのこと。地域活性化の取り組みが実を結んでいる様子に驚かされました。
春には芝桜が見事に咲き誇るとのことですが、夏や秋にも美しい風景や美味しい食材があり、訪れる価値を強く感じました。公園を散策する中で、いつ来ても楽しめるように工夫されている点が、随所に見られました。
さらに、私と同じ大学の卒業生が手がけた絶景スポット「ビューマーカー」もあり、観光客を引き寄せる魅力のひとつとなっていると感じました。
芝桜が咲き誇る春季だけでなく、秋や冬の風景や食材にも魅力がある村であり、ぜひまたこの素敵な村を訪れたいと強く感じた一日でした。
次回は、芝桜が咲き誇る春季に再び訪れてみたいです!
9月10日、奈義町広岡地区へ行きました。
まず印象的だったのは、辺り一面に広がる美しいコシヒカリの田んぼ。黄金色に輝く稲が風に揺れ、豊かな緑の中を赤とんぼが舞う光景に心が癒されました。上を見上げると、青々と澄んだ青空が広がっていて、その美しさにもすっかり魅了されました。
今回の見学でお話を伺ったのは、広岡地区の実行委員長さん。「奈義町には面白い人材が集まってくる」とお話してくれました。特に印象に残ったのは、奈義町現代美術館の話です。建設当時、ほとんどの人が反対していたそうですが、30年が経ち、ようやく町に定着してきているとのこと。私は今まで、“奈義町と言えば現代美術館”というイメージを持っていたので建設までにそのような歴史があったとは驚きました。今では町の集客要素の一つにもなっていて、最近ではアイドルグループのメンバーが卒業する際の曲のPVをこの美術館で撮影したそうです。9月には美術館近くで「ART de MEAT 2024」や「芋-1グランプリ」が開催される予定とのこと。帰り道には広大な里芋畑が広がっている風景を目にしました。里芋を使った何種類の芋煮が並ぶのか今から楽しみです。
また、農業についても興味深い話を伺いました。奈義町には「広戸風」が存在し、作物を育てる上で大きな天敵になることがあるそうです。私は初めて名前を聞きました。 風の様子は、山脈の頂上付近に長くかかる「風枕」という現象で予測することができるんだとか。昔の人たちは家を建てる際、高い木を家の前に植えて風よけにしていたそうで、自然と共生しながら生活する知恵に感心しました。
9月11日、備前市東鶴山地区へ行きました。
最近、イノシシがこの地区でも増えていて、栗畑が被害にあっているとのこと。イノシシ被害の話はよく聞きますが、こうして現地で話を聞くと、地域にとって大きな問題なんだと改めて感じました。
東鶴山のふるさとサロンでは、ご飯やおかず、デザートが手作りで販売されていて、そのお値段には驚き!ご飯が200円、おかず100円、デザートも100円と非常に安価で、しかも季節の食材を使っているのが魅力です。
春にはたけのこご飯、来月10月は山菜おこわが販売されるようです。素敵!
11月には恒例の「いも祭り」が開催されます。売り物にはならない小さな芋を使って焼き芋を提供し、なんと8種類の焼き芋が並ぶとか。安納芋や鳴門金時、シルクスイートなどの品種が揃い、1人3つまで無料で楽しめるそうで驚き。
子ども向けには、近くにある日本一のだがし売場で買ったお菓子で菓子釣りゲームもあるそうで、子どもたちにも大人気なんだとか。
そして、地域の特産品黒にんにくも試食させていただきました。正直、もっとクセの強い味を想像していたのですが、驚くほど食べやすく、フルーティーな甘みと柔らかさがあってびっくり! これなら毎日でも食べ続けられそうです。栄養価も高いと聞きますし、発酵の時間にこだわって味を美味しくする工夫が伝わってきました。
9月13日、美咲町北和気地区に行きました!
北和気郷土資料館に伺い、地域発祥の百々人形の継承活動についてお話を伺い、実際に作っている工房も見せて頂きました。
まず驚いたのは、百々人形が90年もの歴史を持つものであり、地域の方々にとって非常に大切にされているということです。元々百々人形は菅原道真公がモデルになっていて、昔は人間の実寸大サイズで作られていたと聞き驚きました。
工房では、伝統を受け継ぎながらも、スーパーマンやかわいらしい桃太郎の人形など現代のニーズに合わせた人形も作られていました。
角が生えた金色の獅子人形が特にかわいかったです。
海外の方にも人気で、東京の秋葉原にも出荷しているそうでとても人気なのがわかります。
郷土資料館には昭和初期の懐かしい人形もあり、これを求めにやってくる人もいるそうです。
地域づくりのお話も伺いました。
「みんなで地域を守っていこう」を目標に組織づくりを行っているそうで、将来を見据えて持続可能な活動を企画している様子が印象的でした。
参加型の企画が特徴で、子供たちが喜ぶ活動をすることで親御さんも一緒に参加してくれ、ここから地域の活動につなげていきたいとおっしゃっていました。
昨年のハロウィンイベントでは、かぼちゃの種蒔きからくりぬいて顔をデザインするところまでの全工程に子供たちが参加したそうです。とても楽しそうなイベントでした。
帰路には卵かけご飯を食べました!美咲町は卵かけご飯が有名だそう。
炊きたての棚田米と新鮮な黄金の卵のコラボレーションは最高で、とても美味しかったです。食べ放題形式だったので心行くまで美味しいお米と卵を味わうことが出来ました。
一緒に参加していた〇さんはなんと卵かけご飯を6杯完食し、インターン生記録を更新していました!
美咲町では新米も購入することができ、とても楽しい一日でした。
今回2週間のインターンを通じて、さまざまな地域を見学させていただき、各地の魅力や課題、そして地域の皆さんが取り組んでいる活動を間近で見ることができました。
それぞれの地域には独自の文化や歴史があり、その一つ一つが地域の活性化に繋がっていることを実感しました。また、地域の方々が自らの手で未来を作っていく姿勢や、地元を大切に思う気持ちに触れ、私自身も大きく学び、刺激を受けました。そして何より、毎日が本当に楽しかったです!
まちづくり推進機構岡山の皆様をはじめ関わって頂いた地域の皆様、お忙しい中本当にありがとうございました。